ゾウが処分される?!
クルーガー国立公園は、1926年に国立公園法の制定と共に設立。現在の敷地は19,633km2。日本の四国がまるごと収まる。
その広大さゆえに、公園内はいくつものエコゾーンが存在。
それぞれ地形や植生、そして生息する動物たちが異なる。
その数や、鳥類507種、哺乳類147種、爬虫類114種、魚類49種、両生類24種、樹木336種もいるという。
ここで、野生のゾウが増えすぎているという問題が浮上した。これは、なにもこの公園だけではなく、南アフリカの多くの国立公園やプライベートゲームリザーブなどの保護区における共通の課題。
野生動物の保護に成功した反面、増えすぎた野生動物、特にゾウをどう扱うか、対応に困っている。
ゾウに天敵はおらず、100年近く長生きするため、どうしても数が増えてしまう。そしてとにかく大きいことと大量に食べることから、植生への影響が甚大だ。植生が変化すれば、そこに生息する他の動物にも影響する。南アフリカの貴重な生物多様性が少なからず壊れてしまう可能性がある。
さらにクルーガー国立公園の西側ではゾウがフェンスを壊して周囲の農場を荒らしたり、バッファローなど他の動物も壊れたフェンスから公園外に出て、家畜と接触することによって病気が蔓延するなどの事件も起きている。近隣コミュニティにとっても頭の痛い問題だ。
ゾウ問題は90年代から既に議論があった。当時は、公園内に「ゾウがどれだけ住めるか」が議論も的だったが、最近では公園内の「生物多様性」が商店に。ゾウの「キャパシティ」の定義が変わってきたことで、議論がさらに複雑化。
クルーガー国立公園は、現在ゾウが約12,000頭に増加した。
上限が7,500頭というのを大幅に超過してしまっている。
早急に手を打たなければ、公園内の生態系に悪影響が出るだろうと、いわれている。
現在国全体で検討されている計画は、
○公園の拡大、周辺保護区とのフェンスの撤去などにより、ゾウの分散を促す
○水場を減らし、若ゾウの死亡率を上げる
○病気を流行らせたり、捕食動物の数を増やして、ゾウの数を減らす
○ゾウの入れない地域をつくり、そこの生態系を保護する
○短期的に狩猟の許可をしたり、処分を実行する
○他の地域に移動させる 等
そうした中で、殺処分もやむをえない、という案が出されるのも、無理からぬことだろう。
が、増えたからといって、その調整のために殺してしまっていいのだろうか。
もともとは、人間が住む場所を減らし、追い込んだ結果だ。
生物の多様性を守るため、などと大義名分を掲げても、その多様性をはじめに壊したのは人間だ。
くさいものには蓋、というやり方は、絶対にやめるべきだ。
彼らは生きて、呼吸して、家族がいて、子供を育てている。
決してモノではない。命があるのだ。
そのことを、もう一度考え、ゾウにとっても、人間にとっても傷つかない方法を模索して行くべきだ。
posted by ニュースマン at 18:12
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